今月は妻の反対を押しきり,ワイン仲間4人とブルゴーニュ&シャンパーニュの造り手訪問の旅に行ってきました.冬で畑には葡萄の幹しか残っていませんでしたが,時間があるのかどこの造り手もゆっくり時間をとってくれてじっくりテイスティング出来ました.旅の最中に飲んだワインは多数ありますが,ベスト3は国内で飲んだものです.
産地:ボルドー,サン・テステフ 飲んだ場所:NAO'S BAR,01.2.25 コメント;これはビックリ!まだタンニンが生き生きとしている!外観もまだ鮮やかな赤の入ったガーネットで,エッジにわずかレンガ色があるものの,色だけでは80年代終わりくらいかと思わせる.香りはカシスのジャムやリキュール,スパイス,ローストした肉,なめし革,少々のトリュフなどで,土臭さや枯葉などの香りは全くない.なんといっても果実香が十分しっかりしているのが凄い.味はタンニンが多く,緻密になってはいるのだろうが絶対量は相当なものだ.アルコールや酸もしっかりしており,果実味も活き活きしている.味でも90年代のワインと間違えそうな出来だ.80年代は軽い造りの時期もあったモンローズだが,これは非常に構造のしっかりしたモンローズで,いい年のラトゥールと言っても過言ではない.この先も長命なワインだろう.バースデーヴィンテージだけに思い入れもあったが,これはやはり収穫期の雨を免れた「奇跡のモンローズ」だ! |
第2位:'85 シャトー・グリュオー・ラローズ 産地:ボルドー,サン・ジュリアン 飲んだ場所:自宅,01.2.19 コメント;仔羊に合わせて選んだが,なかなか華やかな仕上がりの素晴らしいワインだ.外観は濃いガーネットルビーで,エッジに少々のレンガ色が見えており熟成している.香りは開栓直後より華やかに開いて,凝縮したカシスのジャムとスパイス,ビターチョコ,コーヒーやヴァニラ,少々のトリュフ.ヴァキュヴァンして2日おくとやや果実香が褪せて,炭焼きした肉なども感じられ,ヴァニラ香が野バラ(aubepine)やゼラニュームなどにも変化し,全体としてかなり香りは華やかだ.味もタンニンはよくこなれて好感が持てる.アタック強くグリセリンの甘みや果実味が広がり,口の中にもスパイシーで華やかなカベルネの香りが充満する.アフターに心地よいヴァニラ香.仔羊にピッタリ.とても印象的なワインだった. |
産地:ブルゴーニュ 飲んだ場所:自宅,01.2.15 コメント;訪問した日が昨日のように思い出される,懐かしいNiellonおじさんのワイン.'97は酸度が低くてのみやすいと言っていたけど,なかなか秀逸な造りだ.外観は濃い黄金色にわずかの緑.開栓当日はまだ香りが青リンゴや擦ったリンゴ,石灰やチョークなどミネラルの香りだったが,ヴァキュヴァンして5日めはフレッシュな洋梨や洋梨のコンポート,リンゴジャムや蜂蜜,少々のヴァニラ香,そしてミネラルが奥底に感じられる.まるで上質のシャブリを思わせる.味はバランスよく,初日はまだコクや果実味が出ていなかったが,5日めには酸,アルコール,コクや甘みのバランスが絶妙で,しかも濃すぎず(ここがムルソーとは違う)さらりとしていて食事に良く合う.まだ飲み頃は先と思われるが,実に美味で良く出来たワインだ. |
01年2月に飲んだワイン9本(種)
年,短評(値段vs内容);◎素晴しい ◯なかなか △いまいち ×ひどい,もうごめん
◎NV ヴィルマール,グラン・スリエ(シャンパーニュ)
◎97 シャサーニュ・モンラッシェ,シャンガン,Michel Niellon
◎85 シャトー・グリュオー・ラローズ
◎99 コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ,Daniel Rion
◎64 シャトー・グリュオー・ラローズ
◎64 シャトー・モンローズ
◎85 シャトー・ラロゼ
△NV ヴィルマール,グランド・レゼルヴ(シャンパーニュ)
◎NV ヴィルマール,グラン・スリエ(シャンパーニュ)